途切れない支援を被害者と考える会「被害者ノート」- 公益社団法人被害者サポートセンターあいち

途切れない支援を被害者と考える会「被害者ノート」

犯罪被害者の方、そのご家族で、この「被害者ノート」の記載をご希望される方は、被害者サポートセンターあいち　052-232-7830（なやみゼロ）にご相談ください。
　このノートの項目やページ数を連絡用に活用しています。「〇ページのコラムをご覧ください」というように。
謝辞　項目引用の承諾をいただいた「途切れない支援を被害者と考える会」（東京、代表・近藤さえ子中野区議）に感謝いたします。
平成27年版　犯罪被害者白書（概要） > コラム<5>　被害者ノート
日本経済新聞 2014年8月9日犯罪に遭ったら「被害者ノート」役立てて　遺族らが作成
kondou-saeko 2014-08-24 「被害者ノート」について

【HIGAISHA NOTE】

はじめに　３

これは、あなたの大事な「記録」になるノートです。
あなたより少し前に被害に遭った多くの被害者と、その支援者が、「このようなノートが必要」と感じ、思いを込めてこれを作りました。
今は実感できなくとも、今日から100日後のあなたを手助けするのは、あなたが書き込んだこのノートになるかもしれません。
あなたの悲しみを、記録に残しておきましょう。
きっと、あなたの役に立ってくれるでしょう。

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支援について　４
- 支援員（警察）
- 支援員（民間）
- 支援員（お住まいの市町村）
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困りごとリスト　８
　思いもしない体験にあう中で、仕事、家事、育児、介護など、毎日の暮らしを保っていくのは大変なことです。また、裁判について分からないとか、お金のことなど、不安なことがたくさんあるでしょう。
　すべて自分で頑張らなくては．・・・と思わないでください。困っていることを支援者と一緒に整理しましょう。関係するページを読んで、どうしたらいいか、話し合いながら考えてみましょう。

カテゴリー　項目　困っている　困っていない　メモ(例:Aさんに頼んだ）＊主なノート参考ページ

司法
　事情聴取　　基本の情報1～3，A－1，7，8，10
　警察官　　A-2,6,8,9
　検察官　　A－6，10
　弁護士　　A－1
　裁判のこと　　A－6，10，11

マスコミ
　報道被害　　A－5
　報道してほしい　　A-3，5
　新聞切り抜き　　A-13

経済的なこと
　生活費　　B-5，7，8
　医療費　　A－6，B－1，2，3，5，7，8
　弁護士費用　　A－1，6、B－8
　学費　　B－5，8
　介護費用　　A－6、B-5，7，8
　葬儀費用　　A－6、B－5，7，8
　交通費　　B－7，8
　家賃・住宅ローン　　B－7，8

住居
　仮ずまい　　A－6，B－7
　転居　　A－6、B－5，7
　バリアフリー改修　　A－6，B-7

入院生活
　入院費　　A－6，B－1，2，5，7，8
　頭・体を清潔にしたい　　B－1，2
　看護師の性別を変えてもらいたい　　B－1，2

日常生活
　食事のしたく
　そうじ
　洗濯
　ごみ出し
　整理整頓
　布団干し
　移動の手段
　通院の方法　　B－1
　宗教上のこと
　介護　　B－1
　育児
　通園・送り迎え
　学校との連絡
　習い事
　家族に関わること
　ペットの世話
　仕事のこと
　手続き　　B－5

まわりの理解
　学校・幼稚園・保育園(子どもの見守り）
　勤務先
　ご近所
　友人・知人
　親戚
　家族

その他
　事件現場片付け
　法事など
　支援について　　4ページ

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基本の情報　１１
1. 発生日時・事件現場　１２
  1. 事件の起きた日時：　年　月　日　時　分ごろ　天候は？
  2. 場所の住所はわかりますか？　何の近くですか？
  3. 屋外だったら大体の地図、屋内だったら間取りを書いてみましょう。
  4. 現場の状況はどうでしたか？　例えば、電気やテレビは？　カギは閉まっていましたか？
  5. そこには、誰がいましたか？
  6. 加害者は、その日、どんな行動をしていましたか？
  7. 何か、前触れになるようなことはありましたか？　通報したことはありましたか？
  8. その他、事件の時に気づいたことがあれば書いておきましょう。
  9. あたなた、起きたことを自分でどう思いますか？「犯人を許せない」など、なるべく抑えて感じないようにしていることも、後で聞かれます。今から考えておきましょう。
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2. 被害者　１６
  1. 被害者の名前
  2. 生年月日　性別　血液型　メモ
  3. 家族関係図を、例を参考に書きましょう。それぞれ生年月日を書くと便利です。
  4. 事件当日、被害者（と家族）は何をしていたのか、行動を記録しておきましょう。
  5. 被害者の本籍地　住所　電話番号　勤務先、通学・通園先
  6. 家族（またはこのノートを書いている人）の連絡先　名前　連絡先
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3. 加害者　２０
  1. 加害者の特徴：逮捕に役立つ場合もあり、後で確認されることもあります。服装、身に着けていた物、体型（おおよその身長体重）、髪型、ほくろ、傷あと、利き手、においなど、わすれないうちに書きましょう。
  2. 加害者の名前　歳　住所（居どころ）　家族連絡先　勤務先
  3. 今の段階で、加害者がどんな罪に問われる可能性があるか、警察に聞きましょう。　罪名　法定刑（罪名をネットで調べれば分かります）
  4. 加害者側弁護人　氏名　連絡先
  5. 加害者が入っている保険会社　担当者名　連絡先
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Ａ　事件について　２３
- Ａ－１　弁護士さがし　２４
  - 被害者こそ、法律のプロのサポートが要る
  - ここにあたってみよう→問い合わせた日　受け答えした人　メモ
    1. 法テラス（日本司法支援センター）
    2. 被害者支援団体
    3. 犯罪被害者支援弁護士フォーラム
    4. 地元弁護士会の犯罪被害者相談窓口
    5. 被害者団体、先輩被害者の口コミ
    6. 支援者の紹介
    7. 記者の紹介
    8. 司法書士会
  - コラム：後で悔やまないために／先輩被害者につながる意味　２９
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- Ａ－２　実況見分と検証　３０
  - 実況見分と検証とは
  - 苦しくなるかも
  - 確認しよう
  - 予定日時
  - 1人でやらない
  現場写真や、地図、調書など貼っておきましょう。多い場合はファイルを利用しましょう。
  
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- Ａ－３　目撃者さがし　３２
  1. 防犯カメラ、レコーダー
  2. ケータイとネット
  3. ちらしやポスター、立て看板
  4. マスコミの力を借りる
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- Ａ－４　加害者側とのやり取り　３６
  →日時　誰と、どんなやりとりがあったか　疑問点と答え
  コラム：示談は「民事上の和解契約」　３６
  
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- Ａ－５　マスコミ対策　３８
  1. 取材を断りたい、というとき
  2. 取材に応じてもいいかな、というとき
    取材を受ける場合の注意点
  3. こちらから記者に連絡をとって自分の言い分を伝えたいとき
    連絡するには
  →取材の日付、記者の印象などをメモしておきましょう。
  コラム：インターネット／マスコミのプラス面とマイナス面
  
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- Ａ－６　司法の流れ　４３
  1. 事件発生
  2. 被害届が受理された日
  3. 加害者逮捕
  4. 送検
  5. 勾留請求
  6. 勾留延長請求
  7. 起訴・不起訴
    保釈
    在宅起訴
    不起訴
    告訴していた場合
  8. 公判前整理手続
  9. 公判
  10. 判決言い渡し
  11. 損害賠償命令制度による民事手続
  12. 上訴（控訴・上告）
  13. 判決確定
  14. 収監
  15. 仮釈放、保護観察
  16. 刑期終了（その翌日に出所します）
  コラム　三審制／少年が加害者の事件／お金のはなし　４５
  
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- Ａー７　加害者の状況　４８
   被害者等通知制度
  →日時　説明をした人　内容　疑問点と答え
  コラム　保護観察所　５０
  
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- Ａ－８　警察　５１
  1. 通報／相談した警察署
  2. 誰に話した
  3. 捜索願・被害届．告訴状の提出（出したものにマル）
  4. 受け取った人
  5. 事情聴取日時
  6. 担当者
  7. 受理番号（裁判の「事件番号」とは異なります）
  8. 担当篝察官の名刺をもらって貼っておきましょう
  9. 直通電話
  10. 日時　説明した人　内容　疑問点と答え
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- Ａ－９　預けた証拠品　５３
  →預けた物（保管場所）　預けた日　返却予定日　返された日　どんな状態か、など気づいたこと（金額や買った日付なども）
  
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- Ａ－１０　検察　５６
  1. 最初に連絡があった日
  2. 担当検察庁
  3. 検察官（調べ担当）
  4. 検察官（公判担当）
  5. 直通の電話番号
  6. 交通手段
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- Ａ－１１　裁判所　５８
  まず、知っておこう－被害者は、裁判への参加レベルを選べる　被害者参加制度でできること
  コラム：保護措置をうまく使おう／事件の記録　６０
  
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- Ａ－１２　消防（救急隊）記録　６１
  →救急活動記録票
  コラム：この壊れ方で、よく助かった　６２
  
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- Ａ－１３　新聞スクラップ　６３
  ＊スクラップする場合には、切り抜いた新聞の名前、日付、地域版か全国版かをメモしてファイルしておきましょう。
  
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- Ａ－１４　関係連絡先　６４
  →名前　連絡先　メールアドレスなど
  
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Ｂ　被害者と家族について。　６５
- Ｂ－１　医療（からだ）　６６
  1. 医療機関名
  2. 医療機関の住所
  3. 病棟名
  4. 病棟の電話番号
  5. 担当医の名前
  6. 看護師
  7. 医療ソーシャルワーカー
  8. 年月日　医療機関名　科の名前　医師名　説明内容　その他
  コラム：地域医療連携室／薬／検査データ　６８
  
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- Ｂ－２　医療（こころ）　６９
  1. 保健所の連絡先
  2. 精神保健福祉センター
  3. 保健師の名前と連絡先
  4. 医療機関名
  5. 担当医の名前
  6. （スクール）カウンセラー
  7. 年月日　医療機関名　科の名前　医師名　説明内容　その他
  コラム：ＰＴＳＤ診断書／精神科の入院／自立支援医療　７１
  
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- Ｂ－３　診断書、死亡診断書（死亡検案書）　７２
  →提出したもの　日付　提出先　担当者名　提出した理由
  コラム：診断書か、意見書か　７２
  
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- Ｂ－４　行動日記体調チエツク　７４
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- Ｂ－５　手続リスト　７６
  コラム：相続放棄限定承認　８２
  
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- Ｂ－６　お見舞いなどに来た人　８３
  →日付　来訪者　用件
  
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- Ｂ－７　かかった費用　８４
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- Ｂ－８　加入保険情報　８６
  1. 自分が加入している保険の情報を確認しましょう
  2. 加害者側の保険があれば、そちらに請求できるかもしれません
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- Ｂ－９　連絡先　９１
  - 知らせた人（リーダーに◎）　連絡先　お見舞いの可否
  - 知らせたくない人　特にお断りする人
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おすすめしたい本＆おもな参考文献　９３
- 『アフター・ザ・クライム～犯罪被害者遺族が語る「事件後」のリアル』藤井誠二著　講談社
- 『いのち・未来へ愛しき者のいのちを理不尽に奪われた家族たちの心の叫び』特定非営利活動法人いのちのミュージアム編
- 『傷ついたあなたへ～わたしがわたしを大切にするということDVトラウマからの回復ワークブック』『同2』NPO法人レジリエンス著　梨の木舎
- 『警察の犯罪被害者支援（第3版)』被害者支援研究会編著　立花書房
- 『ケーススタディ被害者参加制度～被害者に寄り添った活動の実践のために』犯罪被害者支援弁護士フォーラム(VSフォーラム）編著　東京法令出版
- 『交通犯罪悲しみの先に見えた「家族の光｣』小沢克則・樹里著　リベルタ出版
- 『国連被害者人権宣言関連ドキュメント被害者のための正義』諸澤英道著　成文堂
- 『ここにいること地下鉄サリン事件の遺族として」高橋シズヱ著　岩波書店
- 『子どもの喪失と悲しみを癒すガイド～生きること・失うこと』リンダ~ゴールドマン著　天貝由美子訳　創元社
- 『殺された側の論理～犯罪被害者遣族が望む「罰」と「権利｣』藤井誠二著　講談社
- 『性犯罪その後を生きる』中島幸子著　特定非営利活動法人レジリエンス
- 『性犯罪被害者対応八ンドブック（再訂版)』性犯罪捜査研究会編著　立花書房
- 『性犯罪被害にあうということ』小林美佳著　朝日新聞出版
- 「東名事故から十年目の訴え飲酒運転撲滅のために』井上郁美著　河出書房新社
- 『新版トラウマの心理学～心の傷と向きあう方法』小西聖子著　NHK出版
- 『涙を無理にとめないで～犯罪や事故で子どもを亡くして』被害者支援自助グループ「ビア・神奈川」発行
- 『＜犯罪被害者＞が報道を変える』高橋シズヱ・河原理子編　岩波書店
- 『犯罪被害者白書（各年度版)』内閣府編
- 『被害者参加~損害賠償命令制度の解説』第一東京弁護士会犯罪被害者保護に関する委員会編著　東京法令出版
- 『被害者のための刑事裁判ガイド』柳沢智子著リベルタ出版
- 『4訂版ビクティム・サポート(VS)マニュアル～犯罪被害者支援の手引き』第一東京弁護士会犯罪被害者保護に関する委員会編著　東京法令出版
- 『マイ・レジリエンストラウマとともに生きる』中島幸子著　梨の木舎
（五十音順）
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性暴力、ＤＶストーカー被害者にお伝えしたいこと　９４
性暴力被害
- 被害後すぐ警察に行くなら、できれば被害に遭ったままの服装で、トイレにも入らず行きます。着替える場合、着ていた衣服は新間紙を広げた上で脱ぎ、その新間紙でそのまま包んで紙袋などに入れて持参しましょう（ビニール袋では証拠が腐敗するおそれがあります)。これは、衣服などに付いた証拠を最大限無くさないためです。ティッシュなどでぬぐった場合、それも捨てずに持参しましょう。
- 被害後､警察に行けた場合は､篝察があなたを提携病院に連れて行き､そこで治療､検査、証拠採取があります。警察に届け出ると、緊急避妊・人工妊娠中絶・初診料・性感染症等の検査費用などが公費負担で無料になる場合もあります。
- 72時間以内に緊急避妊ピルを飲むことで、妊娠はほぼ避けられます。早いほど効果が高くなりますので、ご自身で受診するなら早めに産婦人科のある病院に行きましょう。
- 中絶が可能なのは妊娠週数21週6日までで、22週目以降は中絶できません。初期中絶は比較的安全で費用は8～15万円前後です。中期中絶は大掛かりな手術になり、母体への負担も大きく、数日の入院が必要です。費用は30～50万円です。
- 性的接触により、性感染症（エイズ、クラミジア、淋病など）にかかる可能性があります。全国の保健所では、匿名でのエイズ検査を無料で行っています。その他の性感染症については保健所によって異なります。病院の紹介もしてくれます。
- 相談受診先は、女性⇒産婦人科、男性⇒泌尿器科、皮虐科、性病科、子ども⇒小児科、子ども家庭支援センターなどです。まずは電話して相談してみましょう。
- 世の中には、被害者を非難する言動につながる思い込み・偏見があり、捜査や裁判など様々な場面で責められたと感じる場合や疑問を覚える場合があります。しかし、被害を立証するためには一定のことを確認する必要があります。被害経験は非常につらく、混乱しますから､記憶が飛んだりあいまいになったりします。「混乱していて覚えていない」「言えない」と伝えていいですし、分からないことは聞いて構いません。
- 被害を訴えたくない場合でも、支援は受けられます。体や生活のことを相談したり、カウンセリングを受けたりできますので、各地の支援センターに聞いてみましょう。
- その他、自分自身を助ける手段がありますので、利用しましょう。
  例：性暴力について講座や本で学ぶ／自助グループ／カウンセリング／アートセラピー／マッサージ、アロマセラピーなど体のケア／精神科・心療内科
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ドメスティック・バイオレンス（ＤＶ)・ストーカー被害
- まずは自分の身の安全を図りましよう。いったん暴力が収まっても、また暴力が再開する可能性があります。それは、あなたの我慢や努力が足りないからではなく、相手に「自分は暴力を振るっても許される」との誤った特権意識があるせいで、相手の問題です。家族、同僚を巻き込む重大事件に発展するおそれがありますので、被害を甘く考えず､専門機関に相談しましょう。
- 証拠になるものは全て取っておきましょう。傷やあざなどの写真を撮り、医療機関にも受診し診断書を取っておくと記録になります。大事なメールはプリントアウトしておくか、写真を撮るか、友人などに転送し取っておいてもらうように頼みましょう。日記をつけ、情報を時系列にまとめましょう（日時とメモでもかまいません)。このノートを含め、勝手に処分されないよう、友人などに大事な物は預けておきましょう。
相談する
- 警察に相談するときには、支援者や弁護士と一緒に行くこともできます。都道府県警の本部にはストーカー対策室などが置かれている場合があります。交番で相談するより、警察署で生活安全課を訪ねてください。警察は、以下の対応ができます
  
  刑事手続（被害届・告訴の提出を受け、刑法に基づき通常の捜査・検挙を行う）
  
  行政手続（ストーカー規制法に基づき警告書を相手に交付､従わない場合は禁止命令を出し、違反すると捜査・検挙）
  
  注意や口頭警告
  
  被害防止の援助（ストーカーの名前等の通知、警告や禁止命令の実施内容を書面で交付、住民基本台帳を閲覧されないための支援（支援措置)、110番緊急通報登録システムに登録、被害防止交渉のために警察施設の利用、など）
- 都道府県にある配偶者暴力相談支援センター(配暴センター)や自治体のDV相談窓口、民間団体などに相談することもできます。心理面でのサポートも期待できます。
- 内閣府の「DV相談ナビ(O570-O-55210、60秒ごとに10円)」で相談機関の情報を案内しています。
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避難する
- 避難する場合は配暴センターや役所のDV相談窓口､警察、弁護士に相談し､自分にとって必要な準備を整えましょう｡公的なシェルターを利用する方法もあります｡危険が迫っている場合には遠慮せず110番をしましょう。
- 警察に捜索願不受理届を出しておくと、捜索願を出されても相手に連絡されません。
- DVの場合、地方裁判所に接近禁止命令など保護命令を申し立てる方法もあります。
  事前に警察か配暴センターに相談をして下さい。
- 住民票を移す場合、避難先である新住所を隠したいときには支援措置（住民票の閲覧制限等）といって、非開示にする制度があります。しかし、支援措置の手続をしても情報が漏れる問題が起きています。住民票を異動しなくても、子どもが避難先の学校に通えるなどの方法がありますので、避難先の役所のDV相談窓口に相談しましょう。
  離婚届を勝手に出されて子どもの親権を取られることを防ぐために、事前に離婚届不受理申出書を役所に出しておくことができます。
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このノートの使い方　９６

被害に遭われて、本当に苦しい毎日だと思います。その苦しさを少しでも軽くするために、被害者や支援者の声をもとに「被害者ノート」を作りました。無理なく、書けるところから書いてみませんか？
表紙の「HIGAISHANOTE」との表示が困る場合は､カバーを掛けたり、シールを貼って隠してください。
1. 困っているあなたを支援する人がいます｡その名前をまず書きましょう。
2. 警察や検察でくりかえし聞かれる内容を、まとめておきましょう。
3. 病院や警察などで受けた説明を記録しておきましょう。
4. 家族の記録も作りましょう。
5. ｢困りごとリスト」に書き出してみましょう。
1)困っているあなたを支援する人がいます｡その名前をまず書きましょう。
- 「警察」の被害者支援員が相談に乗ってくれる場合もあります。断ることもできます。
- また、生活など全般について無料で相談できる「民間」の支援団体が、各都道府県にあります。
- 区市町村役場でも、相談できる場合があります。「被害者支援窓口がありますか」と役所に間いてみましょう。
- 被害に遭うことは人生の緊急事態です。ひとりでがんばらないでください。助けてほしい苦しいと言っていいのです。
2）警察や検察でくりかえし聞かれる内容を､まとめておきましょう。
- 警察や検察で同じようなことを繰り返し間かれることが多いので、それをまとめておきましょう。
- 病院や市区町村役場でも、被害内容を何度も－から説明するのはつらいことだと思います。もうお話ししたくないとき、このノートにまとめておいて見せることで、つらい説明のくりかえしを避けられるかもしれません。
- これから裁判などになる方には、このノートに書き込んだ情報が、後で役に立つことがあると思います。忘れる前に書きましょう。
3)病院や警察などで受けた説明を記録しておきましょう。
- 病院など医療機関や、警察、検察など色々な場所で説明を受けると思います。そんな時、忘れないように、このノートにどんどん書き込んでください。受け取った名刺を貼る場所もあります。
- また、事件直後は説明が頭に入らないこともあるでしょう。そんな時は、担当者に書きこんでもらえば、後から落ち着いて見返すこともできます。
- 書類や被害に関する領収書なども、ファイルに入れましょう。バラバラになると、後からの整理が大変です。
4）家族の記録も作りましょう
- ひとりが被害に遭うと、家族全体に影響が及ぶ心配があります。被害に目が向くあまりにご家族が共倒れにならないよう、おひとりずつの健康状態をチェックするページを作りました。毎日チェックしておくと、後から何か気づくことがあると思います。